パソコンの電源がつかない時の対処法|“無反応/画面真っ暗/起動しない”を順に切り分ける


「コレダスタッフ」が書きました
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パソコンの電源がつかない時の対処法|“無反応/画面真っ暗/起動しない”を順に切り分ける

電源ボタンを押してもPCが動かない——。急ぎの作業中ほど焦りますが、多くは「電源まわり」「表示まわり」「ソフト(OS)まわり」のいずれかに収まります。この記事では、自宅・オフィスで安全に実施できる復旧手順を症状別に三つに分けて解説します。(1)完全に無反応、(2)通電はしているが画面が真っ暗、(3)ロゴは出るのにWindowsが起動しない。あわせてデータ保全の考え方買い替え判断の目安もまとめました。

まずはすぐできる「1分チェック」

復旧に入る前に、原因の大部分を占める見落としを先に潰します。壁のコンセントへ直挿しに切り替え、タップや延長ケーブルは一旦外してください。ACアダプタにランプがある機種は点灯/点滅を確認し、本体の電源ランプ・ファン音・アクセスランプにも注意を向けます。デスクトップはモニターの電源入力切替(HDMI/DP)、ノートは充電インジケーターの点灯有無を見ます。

危険サイン: 焦げ臭い/発煙/液漏れ(バッテリー膨張の疑い)。ただちに電源を抜き、再起動は行わないでください。

症状A:まったくの無反応(ランプも音も出ない)

最初に試すべきは放電(フルリセット)です。電源を10秒以上長押しで完全オフ→ACアダプタ/電源コードを抜き、(着脱式なら)バッテリーを外す。そのうえで電源ボタンを30秒長押しし静電気を放電。次にACのみを挿して起動を試します(ノートはバッテリー未装着でACのみ)。

  • 別の壁コンセントに直挿し/別ACアダプタ・電源コード(同規格・純正推奨)で検証
  • USB機器・外付けHDD・ドングル・SD・ドックを全て外し本体単体で起動
  • 異常に熱い場合は電源オフのまま30分放置してから再試行

ここまで無反応なら、電源ユニットACアダプタ/マザーボード起因の可能性が高まります。データ救出が必要なら無闇な起動試行は中止し、専門対応を検討してください。

症状B:通電はするが画面が真っ暗

Windowsの大型アップデート後はロゴも出ず画面が真っ暗のままになることがあるため、まずは30分放置
次に輝度キー(Fn+太陽)で明るさを上げ、Windows+Pで表示モードを「PC画面のみ」に戻します。スリープ復帰不良の可能性があるため、電源長押しで強制終了→再起動も試します。

表示切り分けには外部モニター接続が有効。外部に映れば内蔵液晶やケーブル不具合が濃厚。どちらにも映らなければGPU/ケーブル/設定が疑わしいため、USB-Cドックや変換アダプタ経由は避け本体直結で検証してください。

変化が無ければ、症状Aの放電手順を再実施。自作・知識がある場合のみCMOSリセットを検討(不安なら無理は禁物)。

症状C:ロゴは出るがWindowsが起動しない

まず周辺機器からの誤起動を除外。USBメモリ・外付けHDD、DVDディスク等を外して再起動。改善しない場合は回復オプション(自動修復)を呼び出します。電源OFF→ONを2〜3回繰り返すと自動修復が表示されることがあり、スタートアップ修復/復元ポイントの実行が可能です。

起動できたら、直近のドライバ/更新プログラムのアンインストール、ストレージ空き20%以上の確保を。再発するならストレージ劣化/システムファイル破損の疑いが高いため、即バックアップを最優先に。

ノート/デスクトップ別の注意点

ノートPC:内蔵バッテリー機は放電の効果が出にくいことあり。完全シャットダウン→ACを抜いて24時間以上放置→ACのみでの起動可否を確認。角度で映る/消える場合はヒンジ付近の液晶ケーブルを疑う。
デスクトップ:モニター電源・入力切替の見落としが定番。電源ランプの色で状態を判定。ケース清掃は電源OFF・ケーブル完全抜線・静電気対策を厳守。自信がなければ分解は避ける。

「ここで打ち切り」——修理前に停止すべきサイン

焦げ臭い、発煙、バチッという異音、勝手に電源が落ちるのを繰り返す、HDDのカリカリ・カコンといった異音——これらは即停止のサイン。電源を抜き、以降の起動試行は行わずデータ保全を最優先してください。

買い替え判断の考え方(費用と年数)

購入から5年以上経過の電源系トラブルは、部品入手性・費用がネック。修理見積が本体価格の40%超に達するなら、買い替えが現実的というのが実務の相場観です。待ち時間や不安定さによる機会損失もコストに含めて判断を。

データ保全の優先順位

重要データのバックアップが未実施なら、むやみに起動を繰り返さず、外付けストレージへのバックアップまたは専門業者での救出を検討。復旧作業と保全は並走が原則です。

予防と再発リスクの低減

  • 吸気口の清掃:目安3か月ごとにエアダスター。
  • 電源タップの定期更新:雷サージ付き推奨。
  • ノートの満充電回避:バッテリーケア機能があれば有効化。
  • ストレージ空き20%以上の維持で安定性を確保。

買い替えを検討する方へ

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まとめ(最短の意思決定フロー)

まずは放電→直挿し→周辺機器全外しで“無反応”を切り分け。30分以上放置しても画面が真っ黒なら表示設定と外部モニターで「本体か表示か」を判定。ロゴ後に止まる症状は回復オプション/セーフモードで復旧可否を確認。焦げ臭い・異音があるときは起動試行を止め、データ保全を最優先。そして5年超かつ電源系の高額修理になりそうなら、買い替えが経済合理的でおすすめです。