スマホの買い替え目安は何年か——“年数”ではなく“状態”で決める実務ガイド
iPhoneやAndroidなどのスマートフォンを「何年で買い替えるべきか」は人それぞれです。実際に判断を分けるのはバッテリーの健全性・OS/セキュリティ更新の継続・体感速度・修理費と本体価格のバランスの4点。平均は3〜5年に収まりますが、同じ年数でも個体差が大きいため、この4点を数値で確認するのが確実です。
先に基準をはっきりさせる
次のいずれか1つでも該当したら、買い替え優先が合理的です。
バッテリー最大容量が80%以下(iPhoneは「設定→バッテリー→バッテリーの状態」、Androidはメーカー診断や実測)。
OS/セキュリティ更新が終了または終了予定。
主要アプリ起動3秒超・カメラ起動2秒超が常態化し、再起動や整理でも改善しない。
修理見積が新機種価格の1/3以上、または基板系故障の疑い。eSIM・5G・高性能カメラ・生成AI処理など使いたい機能に非対応。
どれにも当てはまらないなら、バッテリー交換や初期化で延命したほうが総コストは下がります。
「平均寿命」と2年買い替えの関係
電池の体感寿命はおよそ2〜3年(満充電500サイクル前後)で劣化が見え始めます。本体の実用寿命は3〜5年が目安で、上位機ほど長く、入門機ほど短い傾向。「2年で買い替え」は通信契約の慣習に由来することが多く、技術的必然ではありません。電池交換や初期化で+1〜2年伸ばせる個体は珍しくありません。
グレード別の目安
ただし、前章の4軸での評価が優先です。
数値で行う判定の流れ
電池:最大容量80%以下、あるいは普通の使い方で半日もたないなら黄色信号。
更新:OS/セキュリティ更新の配信が止まっていないか確認。
速度:よく使うアプリ起動3秒超・カメラ起動2秒超が続くなら厳しい。文字入力の引っかかりも指標。
安定性:突然再起動・熱暴走・圏外化が週1回以上ないか。
ストレージ:空き15%未満が常態化すると急にもたつく。
修理費:本体価格の1/3超なら買い替え寄り。2項目以上該当で買い替えが現実的。
OSサポートは“安全面の賞味期限”
サポート終了=即使用不可ではありませんが、脆弱性リスクは上がります。長く使う前提なら、購入時にメーカーのサポート年数(近年は5〜7年級もあり)を確認しておくと、後々の費用を抑えやすくなります。
「修理して延命」か「買い替え」か
現状のままあと何年使えるか(更新状況・体感速度・物理状態)を見積もり、修理で得られる追加年数 × 1年あたり許容コストと修理費を比較します。例:2.2万円の修理で1.5年延びるなら、年1.5万円未満で妥当。半額超の修理や基板故障は他部位の連鎖劣化リスクが高く、非推奨になりがちです。
SIMとeSIMの実務
物理SIMは接点劣化や規格差で3〜5年あたりから不調が出ることがあります。通信が不安定なら機種だけでなくSIM交換も検討。買い替え時はeSIM化すると再発行が早く、海外が多い人はeSIM+物理SIMのデュアル構成が便利です。
長持ちさせる運用
買い替えを決めたら(手順を簡潔に)
よくある誤解の短い整理
まとめ
平均は3〜5年。ただし年数ではなく状態で判断。バッテリー・更新・体感速度・費用の4点を数値で見て、2つ以上が基準超えなら買い替え。そうでなければ電池交換と初期化で延命し、次回はサポートが長い機種を選ぶ。修理費・買い替え価格・使えない時間の損失まで含め、総費用が小さくなる選択を取る。
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